損益発生のしくみ
FXで取引をする場合、どのようにして利益や損失が起こってくるのか、そのしくみをみてみましょう。
FXの取引で発生する損益には、「為替の変動による差益/差損」と「日々のスワップによる利息」の二種類があります。それぞれ次のような特徴をもっています。
【為替変動】
まず、為替の変動については、日本に古くからある米相場を引き合いに出してみます。
日本人の主食である米の値段は、物価の基準でもありました。しかし、それは季節や収穫量によって変動します。季節的にみると、どういう値動きをするかわかりますか?
そうです、最も値段が安いのが、収穫直後の秋。逆に、最も高いのが収穫前の夏になります。これは、人々が食べる米の需要が年間を通じてほぼ一定であるのに対して、供給する量が収穫時の秋には多くなり、収穫前の夏には不足するという市場原理が働くからです。
時間の経過とともに値段が変動するというのは、現在の為替や株式でも全く同じ仕組みです。
この動きに目をつけたのが、大阪を中心とした米商人。彼らは、持ち前の経済力を駆使して、秋の安い時期に米を買い占めます。そして、それらを次の夏まで持ち越し、値段が上がったところで売るのです。逆に、経済体力のない農民、特に小作農は、税金の支払い期日までにお金を用意しなければならないため、最も米価の安い秋の収穫直後に新米を売り払わねばなりません。これを毎年繰り返していくことで、貧困のスパイラルが起きてしまうのです。
投資では、米商人のように、安く買って高く売るのが基本です。そして、この変動による差益を「キャピタルゲイン」と呼びます。
FXで為替変動による利益を狙う場合、米ドル円・ユーロ円・ポンド円など、メジャー通貨同士の組み合わせで運用するのがよいでしょう。理由は、メジャー通貨では「スプレッド」が小さいからです。スプレッドとは、取引をする際の売値と買値の差額を指します。これは、実質的にFX取引会社へ支払う手数料にあたるわけですが、取引量の多いメジャー通貨ではスプレッドが小さくなります。キャピタルゲインを狙う手法でも、特に短期投資の場合は、わずかな値動きで利益確定をし、それを何回も繰り返します。ですから、短期投資にはスプレッドが小さい通貨ペアが適しています。
逆に、カナダドル円や南アフリカランド円などのマイナー通貨になると、取引量が少ないため、スプレッドの幅は大きくなってしまいます。この場合、デイトレなどに代表されるような、取引回数の多い短期手法は向きません。
【スワップ】
もうひとつの収入手段として、スワップによる利益があります。これは、いわゆる銀行に貯金したときに入る利息と似ていますが、似て非なるものです。
FXでいうスワップとは、二国間の金利差を指します。例を挙げると、米ドル円という通貨ペアを買った場合、米ドルのほうが日本円より政策金利が高いので、その差額がスワップとして受け取れます。逆に、同じ米ドル円のペアであっても、売りから入った場合は利息を支払うことになるので注意が必要です。
そのため、スワップで稼ごうと考える場合は、両国の金利差が大きい通貨ペアを選ぶことが重要になってきます。
また、スワップは1日単位で決済されることが多いので、ポジションを保持したままスワップ金利だけを受け取るということもできるのです。
ですから、スワップを狙ったFX長期投資では、あたかも金の卵を産み続けるニワトリのように、単にポジションを持っているだけで断続的な利益を得られるという利点があります。
FXでスワップによる利益を狙う場合、豪ドル円・NZドル円・南アフリカランド円など、政策金利の高い外国通貨と日本円の組み合わせで運用するのがよいでしょう。こうすれば、両国の金利差がスワップ金利として反映されますので、ポジションを持っているだけで高い収益をあげることが見込まれます。
今回のFX長期投資手法では、後者のスワップ金利を狙って年間約10%程度の利益を稼ぐ方法について述べていきます。為替差益狙いの場合ですと、値動きを読むのが非常に難しく、初心者が安定した利益を出せる可能性は低いといえるでしょう。この点、スワップ法だと、やり方も簡単で、継続的な利益を出せるのです。
