FXの魅力
FXは、株式や先物取引などと同じく、投資というカテゴリーに属した金融商品です。これは、銀行や郵便局の預貯金とは違って、元本保証ではありません。リスクもありますが、上手に運用すればハイリターンが期待できるものなのです。ここまでは周知の通りかと思いますが、では具体的にFXにはどのような魅力があるのでしょうか? ここでは、FXが持つ4つの魅力について、お話していきたいと思います。
1.外国通貨は高金利
FXとは、外国の通貨を扱うものですから、金利の面においても当然、その通貨を使用している国の政策金利が大きく関係してきます。政策金利は、国によって様々ですし、同じ国であっても時期によって大きく変動します。ですが、ここ十数年の推移をみると、諸外国通貨のほうが日本の金利よりもおおむね高くなっています。日本は1990年代のバブル崩壊以来、ほとんど利息のつかない超低金利政策を実施してきており、現在もなおその終息が見えません。これに比べると、諸外国の政策金利は高いといえます。中には、南アフリカのように年利率5%を超える高金利の国もあります。
後で詳細を述べますが、FXのスワップ金利とは、二国通貨間の金利差を指します。ですから、日本が超低金利の間は、高金利の国と日本円のペアを持つことで高スワップを狙えるのです。
※2008年秋のサブプライム問題、およびリーマンブラザーズ破綻の影響によって、2009年現在、世界的に政策金利が下がっている傾向にあります。特に米ドルは、サブプライム以前5%程度だった金利が1%を切るまでになっています。為替と同じく、政策金利も社会の情勢によって大きく変動するため、注意が必要です。
2.レバレッジ
FX魅力の2つめは、レバレッジについて。レバレッジは梃子(てこ)という意味の単語です。FXでは、小額の証拠金で、その数倍〜数百倍の時価の外国通貨を運用することを指します。といっても、なかなかすぐにはイメージが描けないと思いますので、簡単な具体例を挙げてみましょう。
みなさんが海外旅行に行くとき、銀行や空港の窓口などで日本円を外貨に換金しますね。このときは当日のレートを基準に等価で交換するため、レバレッジは1倍です。
1米ドル=100円のとき、1万ドルを買うためには100万円が必要です。そして、1米ドル=101円に値上がりしたとき、1万ドルを日本円に戻せば、101万円が手に入ります。(手数料等は考慮しません)
これを投資として考えれば、元金が100万円のとき、1円の値動きにより1万円が儲かったことになります。これがレバレッジ1倍と同じケースです。
では、FXを使ってレバレッジを10倍にしてみたらどうなるでしょうか? 上記の1米ドル=100円という条件で1万ドルを買う場合、必要な証拠金は10万円で済むのです。このため、1米ドル=101円に変動した場合、元金がたったの10万円なのに1万円の利益を得られるのです。レバレッジが10倍になれば、必要証拠金は等価の10分の1で済み、利益は10倍になるというわけです。
このレバレッジによる効果は、為替変動だけではなく、スワップ金利にも同じように適用されます。ですから、通常5%の金利がつく通貨では、レバレッジ3倍のとき15%の金利となるわけです。元々高金利の通貨を、さらにレバレッジによって倍増させることができるというのが、FX長期投資の最大のうま味だといえるでしょう。
FXがこれだけ人気を博しているのは、レバレッジの存在と大きく関係していると思われます。株式の信用取引や先物取引でもレバレッジの概念はありますが、そもそも株式市場などでは相場の変動幅が大きく、さらにレバレッジをかけることは大きなリスクを負うことになります。しかし、外国為替市場は、株のように極端な値動きをしません。米ドル円の場合、過去数十年のチャートを見ても、だいたい1ドル=80〜130円の間を推移しています。これは、かなりゆるやかな振幅だといえるでしょう。なので、この幅で動いているという前提でみれば、レバレッジをどのくらいかければよいかという目安がわかるのです。
このように、レバレッジは大変魅力的なものですが、あまり高くしすぎると危険です。為替相場が自分の思惑と違う方向に動いてしまった場合は、レバレッジが大きいと損失もそれだけ大きくなります。リスクを抑えつつ、最大限のリターンを狙えるような最適レバレッジを見つけることが、長期投資の肝になるといえるでしょう。
3.決済が無期限
FX魅力の3つめは、保有しているポジションの決済に期限がなく、利益が出るまで持ち続けることができるという点です。この特徴は、高金利やレバレッジなどに比べるとやや地味かもしれません。ただ、長期スワップ投資の場合、この特徴は大変重要になってきます。
株の信用取引や商品先物の場合は、通常6ヶ月以内に決済しなければならないなどの制約があります。そのため、期限内に思った方向とは逆の値動きがあった場合、タイムリミットが来てしまうと強制決済となり、損失を出してしまいます。長期で投資をしようと思った場合、この期間制限が大きな足かせとなりうるのです。
この点、FXには期限がありません。だから、為替で利益が出るまで気長に待っていればよいのです。
4.自分のキャパシティ以上の損失は出さない
FX魅力の4つめは、不幸にも強制ロスカットに遭い、損失を出してしまった場合でも、原則としてその損失額は自己資金の範囲内で収まるという点です。
FXでは、相場が思惑と反対方向に動いてゆき、証拠金のキャパシティが耐えられないほどの含み損を出してしまった場合、FX取引会社によって強制的に決済されてしまいます。これをロスカットといいます。
強制ロスカットにあうと、元金の大半を失ってしまいます。ロスカットは、FXにおける最も大きなリスクではありますが、これは自分の元金以上の損失を出さないための配慮でもあるのです。
逆に、株式信用取引や商品先物の場合はこのような措置がないため、キャパシティ以上の損失を出してしまう恐れがあります。つまり、トータルでマイナスになってしまうのです。これは非情に怖いことで、もしレバレッジを高く設定していれば、簡単に数千万円にものぼる借金を背負ってしまう可能性だってあります。よく、投資をやって破産や自殺に追い込まれるニュースがありますが、多くはこういったケースであると思われます。
その点、FXのロスカットはこのようなことがありません。あくまでも、自分の元金の範囲内に損失を限定するという、初心者にも配慮した仕組みとなっているのです。
※ただし、相場の急激な変動によって、かなり不利なレートで決済されてしまうケースが稀にあります。その場合、マイナスになる可能性もあります。
